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ひと口に公務員といっても、その収入は勤務先や職種によって異なります。総務省が発表する「地方公務員給与実態調査」によると、平均給与月額1位と最下位の自治体とでは、約17万円もの差があるそうです。会社員とは異なり、「高収入な他組織へ転職」が簡単にはできない公務員にこそ、iDeCoは魅力的な制度であると言えます。
総務省は毎年、「地方公務員給与実態調査」を発表しています。全国1721の市区町村(指定都市を除く)のうち、平均給与月額の第1位は神奈川県厚木市で、平均給与月額42万9995円。対して、最下位は大分県姫島村の25万2207円で、その差は17万円ほどあります。
民間の会社員であれば、業績アップや、より条件の良い環境への転職によって収入を改善することも可能ですが、公務員の皆さんはそう簡単にはいきませんよね。
もちろん、この収入差は現役時の給与だけではなく、退職後の年金受給額にも影響してきます。ここで改めて年金の仕組みについて、おさらいしましょう。
公務員の皆さんが受給する年金は、「国民年金」+「厚生年金」+「年金払い退職給付」に内訳されます。「国民年金」は収入に関係なく、一律で同じ金額をもらえますが、「厚生年金」と「年金払い退職給付」は、ご自身の収入に応じてもらえる金額が異なることをご存じでしょうか? つまり、所属先によって、給与はもとより年金受給額まで差がついてしまうわけです。
『厚生労働白書』によると、平均年金月額は会社員15万4千円に対して、公務員および私立学校教職員は20万1千円~20万7千円。公務員や教職員の年金額は、会社員より月額約5万円高い水準ですが、このデータはあくまで平均値に過ぎません。前述の通り、実態は勤務先の給与支給額によるとお考えください。
平均値を見る限りでは民間の会社員より恵まれている公務員ですが、勤務先団体による収入差、さらには北海道夕張市のように財政破綻するケースもあり、必ずしも安定した職業とは言い切れません。そう考えると、公務員のあなたこそ、iDeCoに加入して、自ら年金づくりをすべきではないでしょうか。
公務員の場合も会社員と同様、勤務先に「事業主証明書」を記入してもらった上で「加入申込書」と併せて提出する必要があります。
公務員が勤務する官庁や地方自治体、私立学校などは、iDeCoを運営している国民年金基金連合会に事業所登録しておく必要があります。したがってiDeCoの加入に当たっては、まず勤務先に対して、事業所登録が済んでいるかどうか、掛け金の納入方法を確かめることから始めてください。
実際の加入は、「運営管理機関」と呼ばれる金融機関に申し込みます。運用管理機関は銀行53、信用金庫68、労働金庫13、証券会社5、信託銀行1、投信会社2、保険会社8、専業会社3が行っています。受付業務のみを行う金融機関も137あります(2016年12月24日現在)。
運営管理機関の検索や、ラインアップされている運用商品を参考にするなら、確定拠出年金教育協会の「iDeCoナビ(イデコナビ)」が役に立ちます。
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